運営方針
いずみは、開設以来、老健施設の理念と役割に沿って、「家庭的な雰囲気の中でのケアサービス」を目指し努力してきた。老健で最も重視する「在宅への復帰」に関しては、入所者の医療リスクの高度化、介護の重度化、家族事情の複雑化により、機能連携しても努力が実らない面が大きい。しかし、実効を上げている維持期のリハビリテーションの持続。拘束の無いケアの工夫と実践による実績。事故防止対策への熱心な取り組み。感染予防対策の見直しと実践。認知症ケアへの研修と実践等、地道に積み上げてきた成果がある。今後は、更に施設職員の研修・実践の中で討議し、各職種間の専門性をより高める努力を継続し、連携・協力しあいたい。又、職員相互の信頼関係を深めつつ、利用者満足度の高い、個別ケアの充実を図りたい。
運営特徴
「個々の利用者が日々、自分らしく暮らしていると実感できる生活環境を整える」「常に利用者の立場に立ち、安心と満足の得られるケアを提供する」。これは、全スタッフの討論を経て、新入職員にも理解しやすい表現でまとめた当施設のケアの理念である。 この理念を具現化するために(1)継続ケアの中で獲得した健康情報や生活情報をもとに、きめ細かなケアプランを作成している。(2)平成14年度以降、身体拘束はゼロである。稀に、拘束を申し出る家族がいるが、その是非について誠実に説明し、理解を得られるよう努力している。(3)リズムある生活を送るために、体調を考慮しつつ積極的に離床を進めている。離床の動機づけとなるよう、多様な行事や各種レク活動を推進している。中でも特徴的なものに、専門家による「音楽療法」があり、利用者に大変な人気を呼んでいる。 生活の場としての安心感を作り出すことで、ケアや生活全般に関する利用者の要望・感情の表出や、意欲の発揮を支援し、その人らしい暮らしを維持できるよう、全スタッフで奮闘しているところである。