運営方針
人として尊厳を持って、家庭や地域の中で安心して、その人らしい自立した質の高い生活を送る
~住み慣れたところで・なじみの人と・やりたいことを~
○ 利用者にとって住み慣れた場所で自らの意思に基づいて、自立した質の高い生活を送れるように、施設での生活を出来るかぎり 在宅生活に近い環境や生活の質に近づけるよう支援します。
○ 日常の基本的な生活が満たされればそれで十分ではなく、知識を高めたり、楽しみを求めたりする趣味・娯楽といった個人的関 心に支えられた活動や、家族や友人との交流といった社会性に根ざした活動を行なえるよう支援します。
○ 利用者一人一人のライフスタイルを大切にし、利用者が施設で充実した生活を送ることができるよう、広い視点を持って支援し ます。
○ 生活への満足感や充実度は、その人の考え方、価値観、家庭での状態、生きてきた時代の背景などによって、それぞれ相当異な るものであり、生活支援にあたっては、画一的な対応をするのではなく、個々人の生活を尊重するという視点を持って支援します。
○ 利用者が家族及び地域の人々と良好な関係を持ち続けられるように支援します。
運営特徴
グループホーム入居者の重度化は必至であり、平均年齢が80歳以上の人々であることを考えると、グループホームでのターミナルケアは避けては通れない重要な課題であります。高齢者への環境変化による悪影響を考えると、末期医療ケアが必要になった際に居所の移動を繰り返すよりも、グループホームでケアを続けられる方が、本人や家族の負担は少ないのではないかと思います。
その一方で、特に規模の小さいグループホームでのターミナルケアの実施は体制的にも、スタッフの力量にも課題が多く、スタッフに過重なボランティアリズムが求められている実情があります。
受け入れ側で準備が整っていない不安定な状態でのターミナルケアの実施は、高齢者および家族、そしてスタッフにとっては、かなりの負担と危険が予想されます。一方、日々のグループホームの暮らしとケアを着実に展開していった延長として、従来の医療中心のターミナルとは異なる「その人らしい暮らしの中での死」が可能となります。そこで、今後は、先行例の知見を最大限に取り入れながら、入居者の重度化とターミナルを見越したグループホーム事業者としての条件整備、グループホームでの適切なターミナルケアを支援するための地域医療や人的資源等の連携体制の整備、重度やターミナルのケースへのケアサービスの点検体制づくり等が、今後重要となります。